【伝説のパン屋】RioGrande〜Tolhuin−アルゼンチン
2018年5月10日
あれからアルゼンチンに再入国後してガソスタで一夜を過ごした、もちろん許可を取ってだ。
昨日はパコさんたちは町のホテルを使い、お金を使いたくない私は郊外のガソスタを使った。こんだけいいところでフリーキャンプできるなら、いくらでもキャンプをし続けられると考えているからだ。
それにシャワーもついており、Wi-Fiは電波は出ているけれどネットに繋がらないよくあるやつで、町のガソスタでもそうだったのでそこまで重視していないのだろう、自分もなくても死なないので構わない。
「さーてと!気持ちいい朝だし出発するか!!」と気合を入れたところで
おーい
とどこからか声が聞こえた気がした。
おーい
周りを見渡してみると、またもや見慣れた姿が!
やっぱり、パコさんとミチコさんだったw
行く時間はお互いに知らせてなかったものの、偶然の再会。
なんとなく再会するとわかっていたから、お互い知らせなかったのかもしれない。
今日も一緒に走り出した。
日の出が8時半とは、寒いのでお日様も寝坊したい時期なのだろう。
「風が強すぎる!ここはまだ追い風の地域じゃないのか!!」
木がない地帯が多いので、風が強いとモロに影響を受ける。昨日は追い風で今日も同じ方向に向かっているはずなのに、町を挟んだだけで風の向きがガラリと変わってしまった。
昼食の準備をするのにも物が吹き飛ばされてしまうため、簡単なものしかとれなくなる。好きあらばおむすびコロリンのごとく食事はどこかに消えていくだろう。
そんなときに自転車同士固まりながら走ると先頭はいつも通りなものの、あとの人たちは多少楽に走ることができる。パコさんが男気を見せてずっと先頭を走っていた。
少し止まってコーヒーブレイク。
お湯を作ることが難しいため、ミチコさんが持ってきてくれた保温ポッドに入れたコーヒーを飲む。
「うへぇ!うまい!」
ガラガラに乾ききった喉をホカホカとしたコーヒーが流れ、荒野地帯が草原になる美味しさ。ちょっと何言ってるかわからない。
少しミチコさんがウンザリしているような雰囲気を感じ取り聞いてみると
「ずっとパコがあそこなら野宿できたとか言ってるのよ笑」
すぐ後ろを走っているミチコさんはパコさんの独り言がずっと聞こえ、この旅始まってずっと聞いているのでウンザリしているようだったw
日がなくなるまで1時間ちょっとのところで坂がキツイところがあり、坂では誰かのペースに合わせると辛いのでそれぞれのペースで行く。
そこで少しだけ自分が先に行ったので、二人に声をかけて先に行って宿とビールの確保をすることにした。
ビューっと飛ばしていく日も暮れて同時に気温も下がり、上着を3枚着込んでいても寒さが忍び寄ってくるぐらい寒くなってきた。
「ちょっと心細くなるな」確かに忍び寄ってくる、暗さと寒さでそう思った。
町の少し前でもうひと踏ん張りするために、お菓子を食べる。
「これで大丈夫」
そう確信し、水でノドをうるおしたところ。
「やばい、トイレ行きたくなった」
茂みの方に行って用を足す。
「やっべ靴にかかった!!」
水で少し洗う。
とかワチャワチャやって戻ってくると、二人に追いつかれてしまっていた\(^o^)/
チャリダーならもちろんご存知!のウシュアイア前の伝説のパン屋に到着。
レストランに移動して
「せっかくだからお金出すから好きなもん食べて!」
と言われ珍しく外食で頼んでみると、そこで半端ない大きさのチキンカツサンドイッチが出てきた…!
胃袋を刈り取る形をしているだろ…?手よりデカイ。
肝心の寝床ではチャリダーの積み重ねた想いが、なだれ込むような暖かい感情を抱いた。
ひとつ、ひとつの書き込みが、色んな思い出と感情と信念を抱いて到着したのだと伝えていた。
同時にここに着いた時の充実した達成感、ともう少しで終わる名残惜しさの寂しさを感じたのだろう。
先日のバス停のような遊び半分の印象では決してなかった。
気持ちを積み重ねないとそれは味わえないもの、夢中でコツコツと積み重ねて気づいたら空の上、そんな素敵なことをしていたのだと。
自分たちも想いを書き込んだのだった。何を書き込んだかは見てからのお楽しみ☆