日本人が強盗殺人された真相と宿シュハリの現状【コロンビア-メデジン】
2017年5月16日
私たちは昨年までオープンしていた日本人宿シュハリに宿泊できないか
日本人宿がやりたいという、Kさんと一緒にシュハリ周辺まで足を運んだ。
しかし、外観ではパッと見わからず日本語が書かれている家のチャイムを鳴らすと
コロンビア人の方がでてきて二件隣だと言われた。
丁度、その方向から
「…すみませーん、開けてください」と声が聞こえ
そちらを見るとコロンビア人の方がスラスラと日本語を喋っているじゃないか
横から挨拶をするとオーナーのユウスケさんが中から顔を出していた。
とりあえず中へどうぞ、ということで中に入れてくれた。
建物の中は営業していた頃と比べ、ガランとしていたが生活感が感じられた。
できれば、シュハリに泊まりたいことを伝えるとやはりやっておらず
「これからも開く予定はないです」言葉には強い意思も感じられた。
その強く抱かせてしまった意思の原因となった、強盗殺人事件について話してくれた。
事件現場となったシュハリ周辺の土地は元々が治安が良い場所で
元々90年代のメデジンは一番危ない時期で、シュハリ周辺はパブロ・エスコバルという麻薬王が住んでいた土地。
中南米は縄張り意識が強く
「他のところにいったら何されても文句は言えない」ほど
なので、その麻薬王が幅を効かせていたため逆に安全だったという。
その安全が続いていた場所周辺で
殺人事件が行われたのも現地民でさえ驚くほどだったという。
では事件の状況はどうだったのかというと、防犯カメラの映像と調べた情報では
被害者の男性は周辺の公園を通っている際に、犯人の二人組が後ろから近づき
カメラの死角になったところで物を盗ったらしく(映像が荒く断定ができないがバッグだと思われる)、犯人が再びカメラのある道に引き返し走ってくるのが映る。
そのあとから被害者の男性が二人を追いかけてきて、雨の後で滑りやすい状況になっており犯人の一人が転倒。
その犯人に被害者が掴みかかったところで、もう一人の犯人が拳銃を取り出し助けに来て頭部を3発ほど撃たれ即死だった。
犯人の一人である19歳の青年が逮捕されている。もう一人もそのぐらいの年齢だと推定される。そのぐらいの年齢で拳銃を所持しているのだから恐ろしい。
スマホを出していたから襲われたというが、被害者男性のポケットに入っており
被害者男性は襲われる前はスマホを出しておらずさらにipadも持っていなかった。普通に歩いているところを襲われていたので自分から襲われにいくようなことは一切していなかった。
事件が起きてから宿を一旦閉め、落ち着いた今年の1月に一度営業を再会をした。
しかし、危ない地域を聞かずにふらっと出ていってしまうお客様が居て、たくさんの宿泊者がいると「お客様に安全に楽しんで頂くことができない」と考えたユウスケさん本人が落ち着かなくなってしまい、閉鎖という道を取ったという。
シュハリの中
充実したキッチン
とても清潔なトイレ
一人部屋のデスクスペース、部屋にシャワーまで付いている。
一人部屋のベッド
手洗い場
女子向けの一人部屋
三階の部屋には天窓まで付いている。
洗濯場、ここで干すと一日で乾くらしい。
噂以上の内装の美しさで、閉鎖するには勿体無いと思うほど。
シュハリは宿泊客を受け入れてはいないが、週末の土・日の12時から18時までコロンビア人向けの日本語教室を行っている。
日本人宿としてシュハリはとても人気が高まっており、コロンビアの日本人の起点になりかけていただけに残念ではある。