【自転車耐久試練】ラ・クルス〜バガセス -コスタリカ
2017年4月1日
テントから外を覗くと朝焼けが見えた。
消防署の横の空き地で寝ていいよと言われ
道路から丸見えでも問題なく夜が明けた。
昨日、先に寝ていると後から別のチャリダー来て、消防署に同じように言われ
テントを張っていたらしい。彼はチリ出身でこれから私とは逆ルートを走るらしい。
道路状況や治安の情報を交換し、お互いに出発した。
走り出そうとしたすぐにレストランを見かけたので入る。
2200コロン(440円)で小さな牛肉サンドイッチがきてがっかりしてしまったが
味はしっかりとして美味しかった。
Wi-Fiもあり情報を調べているとこのスゴく近場に展望台があるとのこと。
行ってみることにした。
正面の建物が展望台になっている。
自転車を押して行くと
そこには吹き抜ける空と壮大な海が見えた。
壮観だった。
つい見惚れてしまう。こういう景色があるからチャリダーは辞められない。
英語のできる人に記念撮影をお願いする。
ここらへんのツアーがあるのか、ツアーバスを使ってその人達は移動していた。
しばし、景色を楽しんだ後に走り出す。
85kmとは言えアップダウンの激しいコスタリカは余裕を持っていこうと考えていた。
少し走ると道路横にこんな看板があった。
ここら辺は動物が横切るらしい。
その看板を見かけてスグに鹿のような動物がいきなり飛び出してきた!
ポケットモンスターかよ!!
私を見て驚いて走っていく、慌ててカメラを構えるも間に合わず遠くにぼんやりとしか写せなかった。カメラはスマホ頼りだが起動までの5秒間は手痛かった。
なんだか予想したよりも坂が少ない。フラットな道が続く。
遠くからこの橋ところを猿が橋の縁から川のほうに飛ぶのが見えて
急いで向かうと、猿とイグアナがバトルをしていた。
木陰で上手く撮ることができなかったが、なにがなんだかわからない。
コスタリカは動物と遭遇しやすく退屈しない。
「俺でなきゃ見逃しちゃうね」よく見るとマリオが描かれている。
町までアイスやジュースを我慢しようとしていた。
その横をアイス売のオジサンが通りかかり、つい買ってしまった。
1000コロン(200円)あとで相場を見てみたら100円だった。
あの死ぬような気温で歩いて売っていたら仕方ない。しかし、美味い。
昼頃に中規模の町、リベリアに到着。
値段も2000コロンとそこいらのレストランより安い。
物価が高い国ではチェーン店が安い法則。逆は地元の食堂が安い。
スーパーにも寄り、4Lのボトルをこれからの森の道のりを考え6Lに買い換える。
これが少し後悔することになる。
サイクリングロードを見ると自転車に配慮してくれているのかと嬉しくなるが
いい思い出がないので通らない。
ガタガタだったり、突然なくなったり、変な方向に行き始めるからだ。
と思いきやいきなりこれだよ!
いいや、通るね!
回り道もないし、走っていてもアメリカ以外ならば捕まったことはない。
ふと横をみると出店でフルーツを売っていたので寄ると
ココナッツを美味しそうに吸っている人がいたので「同じのちょうだい!」と言った。
ほんのりと甘い水だった。飲んだあとは割ってもらい中も食べる。これで200円
美味かった。一度味わったら十分かな。
右の方に「ウォーターフォール」滝の表示があるじゃないか!1km先と書いてある。
気になって戻ってきた人たちに「どうだった?綺麗?」と聞くと
「特別な場所よ!」と言われたので即決した。
激しくダートでダボ穴が壊れている上に
重いボトルを積んでいるいまの自転車には辛かった。
それでも我慢して1km先を目指す。すると門が見えた、着いたと思った。
「3km先にあります」とそこの門に書かれていた。
はあ!?
と思ったものの片足を突っ込んでしまっているので
引き返すのは意味がなくなってしまうので先に進むことにした。
その道は困難を極めた、走行ごとに荷台の壊れている側が振動で内側に干渉するたびに引っ張って直しては進むの繰り返しだ。
終いには6Lのボトルが付けている紐を千切りながら
ぽーん!と横に吹っ飛んで行った。
嫌気が刺していた、これを帰りも続けるのかと思うと。
それでも前を向いて進むとやっとのことで到着した。
そこは確かに楽園であったろう。
しかし、今までの苦労が遥か宇宙圏を突破していたため、あまり感動をできなかった。
それが先にも待ち構えているのだから。
せめて、あなた方だけでも楽しんでくれと思いながら早々に後にする。
次の町にも行かねばならない。
物売りのオジサンに「大変だったな、頑張れよ」と言われ
私は苦笑を浮かべ「ありがとうございます」と言った。
帰りは要領を得て、スムーズに進んで元の道に戻った。
目的地のバガセスに到着。
見かけた自転車屋に修理目的で入ったが、買いたい物を言うと
「そのサイズのチューブや荷台とかは置いてない」と言われ
ダボ穴を溶接してくれと言うと
「もう閉店だから無理、だから明日来てくれ」と言われ
じゃあ、明日来るから直して欲しいから何時開店か聞くと
「明日はやってなかったテヘ☆」と言われ終わった。
なんなんだよおおおおおおおお!!!
しょぼくれながら消防署に到着した。
コスタリカの消防署はどこも鉄格子に囲まれていて、人とコンタクトを取りづらい。
話してなんとか泊めてくれることになって、シャワーも浴びれた。
ある意味で疲れきった、その日のシャワーは格別だった。
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