【エメラルドの湖】RioTranquiro〜Aldana−チリ
2018年4月4日
出発してすぐ混沌とした色の濃い空が出迎えて「こりゃ降られるかな」と思っていたら、期待に答えるようにポタポタと雨が体をぬらし始めた。
もう慣れっこなので雨衣を着て、よどんだ空気を切るようにして走っていく。
昨日はずっと曇っていたのでその綺麗さはサッパリわからなかったが、晴れると宝石のようなエメラルドグリーンの色をしており、宝石に魅了される女性の気持ちがわかった。
それでも通り雨が何度もつづき、雨が止んだのをみたら
「いまだ!!」と自転車を立てかけて、休憩を取る。
いつまでもこんな景色が見れていられたらいいのに…。
アウストラル街道は雨が多いものの、それが晴れたときに高確率で虹と遭遇できる。
これで見るのは5回目だった。
昼時にちょうどよいバス停を見つけたので、避難して昼食を取る。
パスタを茹でて出来上がる2分前に卵を投入して、出来上がったらお湯だけ流して醤油とマヨを入れてかき混ぜて食べるのが定番となってきた。
それからはずっと天候も良くならずに相変わらずのガタガタのダート道。
17時に小さい町まで20kmで着けなくもなかったが、ちょうどよくバス停をまたしても見つけてしまった。
雪も降るらしいので無理して走って、屋根がないところだと辛い思いをするだろう。
なのでバス停に泊まることにした。
誰も使いそうにない無人のバス停なので、めいっぱい使って夜を越す準備をする。
洗濯物も干して、まるで私の家のように使った。
時間が経つごとにその寒さは厳しさを増していった。
「もう雪がふるほど寒くなったんだ」
日本で雪というと個人的はすごくワクワクすることだが、ここで降られると走行や体調にも気を使わなきゃいけなくなるので、降るなら少しだけでお願いしますと願って眠った。
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