【上り坂だけど気持ちは下り坂】MiguelChiriap〜Sharup -エクアドル
2017年10月10日
昨日は空き家の中にテントを張って一晩過ごした。空き家のいいとこは雨に濡れないこと、悪いところは人が来たらアウトに近いということだ。
朝3時から犬が吠えていて「こんな時間からうるさいな!」と睡眠妨害をされてイライラしていたが、出発するときによく聞いてみるとニワトリでした。
ニワトリとわかった瞬間に「そりゃしかたないな」と落ち着いてしまった。犬だとムカムカするのに不思議だ。そういう習性だと納得できるからか、犬に追われてキチゲージが溜まってるのかのどちらかだ。
出発するも問題があった。昨日から水が補給できずあと200mlだ。ましてやずっと上りだった。
これはヤバいと思っていたところ
「水ならめぐんでやるよwwww」と言わんばかりに本降りの雨が降ってきた。
最悪だ、時間稼ぎにビニールシートで自転車と自分を包んでみたが、雨が最終的に通ってきて意味がなかった。
「うおおおおおおおおおおおやってやるよほおおおほおおおほおお」
とキチゲージが溜まりきってしまった。無理やり強い雨の中走り出す。
冷たいシャツがまとわりついてきて、体が芯から冷える感覚は久しぶりだった。
空き家が見えたので逃げ込み止むのを待つ。
1時間は降っていただろうか、やっと止んで走り出す。
目星をつけていた場所は小さすぎる村でレストランもお店も一つもなかった。
「水もない、お腹もオレオでごまかして、少し追い詰められてるな…」連日の走行の疲労も重なって後ろ向きになってきた。
Lumonという町は小規模だが施設がそろっていた。なんとかなった…。
レストランで食事ついでに水を入れてもらう。
それでも心理的に最底辺で「このままホテルで休んでしまってもいいな…」と思ったが肝心のホテルがいいところが無く、しかたなくやる気はゼロで出発する。
ゴールドジムの南米版。タイタンジム。
坂を上っているときに
「これは本当に意味がある行動なんだろうか?ただ自転車を押して上っているだけだぞ」
と考えてしまい、押すような激しい上りではヒッチハイクしたほうがよほどコスパがいいのではないかと思って、ヒッチハイクをはじめて5分で乗せてもらえた。本当は80kmほど先の町まで行ってしまいたかったが、30km先の町で止まるそうだ。
荷台に乗せてもらい走り出した。少し車の振動が自転車へのダメージにならないか心配になるほど揺れたが、あっという間に30kmワープしてお礼を言って別れる。
正直「これでは簡単すぎる」と思った。
そのあとはまた上り坂を地道に進んだ。
上っている途中に犬に追いかけられるのが何度もあった。
あの厄介さは警察の点数稼ぎによく似ている気がする。
「はい、テリトリー入ったから吠えさせてもらいますねー。仕事なんで(ドヤ顔)」と飼い主の点数稼ぎにチャリダーを侵入者に仕立て上げて仕事しているフリをするのだ。
もちろん、ちゃんと見分ける賢い犬もいることは確かだ。
山の頂上付近、神々しい石像。
もうこれは道路として荒れすぎじゃないか!!
確実に安らぎを得れるのは食事の時だ。
モノを食べる時はね誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで・・・
その後に空き地を見つけて野宿をするも、近所の人に見つかって何を言われるかと思ったら
「イイネ!」だった。
安心して寝袋にくるまる。
願わくば、睡眠がもう邪魔されませんように…。
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