【虹の橋渡し】ホワイトホース〜プリンスジョージ【カナダ】
熊事変後、恐怖の夜をイビキをかいて寝て。
はや早朝、しぶとく生きています。
熊は朝と夕によく出没するらしい。
昨日遭遇した理由をよくよく考えてみると
朝食の焼き肉の臭いが
テントにこびりついていたからに違いない。
なんと阿呆なことをしたのだろう
パクっといかれていたかもしれない。
軽率な行動と贅沢は控えようと思った。
通り雨が強く降ったり、風が強い日のなか
今日はちょっと頑張り130㎞走り、21日ぶりの都会
プリンスジョージに辿り着いた。
と言っても、まだキャンプグラウンドなので景色はいつもとあまり変わらない。
値段を聞くと25ドルと相場より高い
交渉をして引き下げて頂けた。ありがたい。
ここでいつものように、えっちらおっちら テントを建ててると
ドレッドヘアーの若い男が近づいてきて
「君、自転車で旅してんのかい？」
と聞いてきたのでそうだと悠然と返すと
「おー、イカれてるぜ！」と言われました。
彼はデイブ、ヒッピーらしい。ヒッピー初めて見た。
10年かけて様々なところをまわるらしい。
私よりも期間も髪も長いではないか。
デイブにソーセージをご馳走になってビールまで頂き、しばし旅話で盛り上がった。
すると
広場のほうから、なにやら見たことのある一人の男が歩いてくるではないか。
なんと約２週間前にディーズレイクでお世話になった
イタリヤの伊達男、ボウじゃないか！
彼はバカンスついでに友達のロッジを手伝っていたのだが
その時の私は泊まるところがなくさまよっていた。
そんな私を拾ってくれたのだった。
とうとう明日、飛行機で帰るらしい。
奇跡的にキャンプ場が同じになり 私の自転車をたまたま見つけ
もしかしてと探していたらしい。
まさかの再会を果たし、喜びを分かち合う。
そしてふと空をみると、虹が掛かっていた。
私の二つの出会いは、何かが橋渡しで偶然ではないとの
空の訴えかもしれない。
なぜかというとは空も虹によって
橋渡しされているからである。
その虹はいままでの虹より力強く綺麗な虹でした。
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