【赤い鷹の山小屋】アンカレッジ 〜【アラスカ】
昨夜は、ホテルの横にテントを張らしてもらって
しのぎましたが、今朝めっちゃ寒い!
寝袋から出してる顔と、寝袋に入れてる素足が
氷水に入れてるみたいでスグに這い出たい気分。
しかし、さらに暖かくなる物を出そうと寝袋から少しでも這い出ようものなら
寒さの軍勢に一網打尽にされてしまうだろう。
私はスーパーの開く7時までミノムシのようになって
ひたすら耐えた。
時が満ちたときは勇猛果敢に獅子のごとく
暖房があるスーパーへと戦略的撤退を図ろうと思う。
そして、ホットスナックをたらふく食べてやろう。
時は過ぎ、暖と朝食と食材の買い出しにスーパーに着いた。
久しぶりだったのでテンションが上がるのを感じつつ
予定どおり、たらふく食べました!
ポテトやフライドチキンの味が薄かったので塩を少々
余談ですが、持ち合わせの調味料は塩と胡椒のみである。
ケチャップあたり欲しいが手がでない。
出発して今日も木に木。
木に林。
森、森森森森森森森森森森森森森森森!!
空気のように身近で当たり前の風景です。
ゲシュタルト崩壊しそうなぐらいにある。
動物もいない
いるのはブンブンと寄ってくる虫のみ。
もうすこし山羊とか狼とか熊とかいないかな?
それらの動物はできれば、全部遠めの遭遇でお願いします。
今日は余裕の距離を走ります、100㎞にも満たないので大丈夫だったはずですが
テンションがあがらない。
こう「頑張らなくてはならない時」じゃないと
気分は下降するばかりで
平均スピードも同じように下降する一方です。
そんなときの暇潰しを見つけました。
それは
「対向車の人が手を振ってくれるか当てゲーム!」
ルールは走っていて対向車がきたら目線だけ合わせて
その時に「手を振る」か「合図してくれる」かを当てるゲームである。
最初は連戦連敗でしたが、段々と傾向がわかってきました。
まずサングラスをして髭を大量に生やした人は振らない!
意外とトラックの運ちゃんも振らない
バイカーは極々たまに振る。
警察は振らない。
つまり、それ以外を狙えばいいのだ!
私はメキメキと腕を上げ、ついに勝率をハーフ&ハーフまで
伸ばして、猛打賞待ったなしか!
と思われた矢先、勝利を重ねるごとに虚しさを覚え始めた。
勝利とは虚しい時もあります。しかし
そもそも、私は何と戦っているのか?
何のために戦っているのか?
その先に何が待っているのか?
と自問自答を長く重ね
勝利に拘らず、ただ反応を楽しめば良い。
との悟りを開きました。
そんなアホなことをやってたら
目的地、レッドイーグルロッジに着きました!
チャイムを鳴らすも反応がない
オープンと書かれてるので、開いてるはず…
裏口を探索後、表に戻ってくると
店沿いの道路からプープーと陽気なクラクションを
鳴らしながら、颯爽と向かってきたのは
白い髭を蓄え、クラクションに負けないぐらい
陽気な人柄のオジサン。
その人が主人のリチャードでした。
なんとここは!
シャワーあり、洗濯機あり、キッチンも使える
さらに値段も15$と言われ、即断した。
さぞ私は満面の笑みだったでしょう。
予定があるのかリチャードはどっか行ってしまいました。
少し無用心ではないか、家を開けっ放しとは私が盗人だったらどうするつもりですか。
と思いつつ、中に入ってみると別のこれまた、髭を蓄えた大男が!
ビックリして少し仰け反ると男が
「水はいるか?」と
私は「は、はい」と唖然として答えました。
この工具持った男は泊まりだろうか?
それとも工事で来ているのだろうか?
と思考するも、情報が少なすぎて
すぐに考えるのをやめて、接客されました。
この人は息子さんのジョンで
ロッジの車庫?で様々な車の修理をしているらしいです。
あまり喋らないけど、すごく気を使ってくれます。
そのあとに来たジュディさんは
リチャードの奥さんでお喋りが好きで根掘り葉掘り聞かれて
私の会話能力の無さに嫌気と申し訳なさが沸き上がってきました。
でも、久しぶりに人と話して楽しいなあと
居心地の良さを感じ、もう一泊しようと思います。
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